その名の由来は戦場に。アメリカ軍放出、これぞ本物のトレンチコート

久しぶりに「うわ、この記事はすぐにでも書きたい」と思うような、すぐに紹介したくなるような洋服を購入しました。

実は千葉から東京に引っ越してきて以来、色々なお店でたくさんの洋服を買いまくっているので、ブログではまだ紹介していない洋服がたくさん。

どれも自分が格好いいと思って買ったものなので順に紹介していきたいと思っているのですが、購入してから時間が経ってしまうと少しばかり熱が冷めてしまうこともあったり。

 

そんな中で、まさに今さっき購入したばかりのコートに関しては熱量が違いました。

最近のぼくは基本的に古着を買うので、帰ってきたらファブリーズをしてサッシのヘリにハンガーで掛けておくのですが・・・ふと目をやったときのシルエットが格好いいのなんの。

テンションが上がって思わず「この姿を残しておこう」と写真を撮り始め、そのままブログに使おうと撮り続け、今こうしてパソコンに向かい記事を書いています。

 

一連の行動は、自分で言うのもアレですが完全なる服オタク。

それもブログを生業としている以上、人と会う約束でもない限りは基本的に家にいることが多いんです。

 

せっかく買った服を着る機会が、服を買いに外へ出かけるときしかない。

どうしてもこれが着たい、なんて思っている日にはスーパーへ行くのにゴリゴリのライダースを着て行ったりもするくらいには、寂しい生活をしています。

 

これから暖かくなってきたら、お気に入りの洋服を着る意味でもふらっと出掛ける機会なんかも増やしてみたいと思います。

それこそ、この前の記事で紹介したコーディネートだったり。

MIHARAYASUHIROのスカジャンを着たいがために、散歩へ出かけたようなものでした。

 

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背筋が伸びるトレンチコート。正真正銘の軍放出アイテム

「うわ、軽く襟を立てて佇む着丈の長いトレンチコート、格好いいな・・・」

そう思って衝動的に写真を撮ってみたのですが、この魅力をお伝えしたくて。

 

今回ご紹介するのはUS ARMY(アメリカ軍)のトレンチコート。

春頃になると古着屋さんには同じ色味のシャツジャケットがたくさん並びますが、それと同じ生地を更に厚みを増して作ったようなアイテムです。

 

ちなみにですが、US ARMYとはアメリカ陸軍のこと。

似た言葉としてUS NAVYがありますが、こちらはアメリカ海軍のこと。

“US”はアメリカを意味する言葉ですね。

 

首元にある軍モノ特有のタグ。

海外仕入れの古着屋さんで店員さんに教えて頂きながらならまだしも、今回こちらを購入したのは都内のリサイクルショップ。

 

情報量がこれだけだと、ぼくの力では年代を特定することはできません。

しかしこの手のトレンチコートはざっと調べてみた感じでも40~50年代のアイテムだったとしてもそこまで高いアイテムではないため、希少価値はそこまで高くないのだと思います。

 

その割には、これまで服を好きになってからたくさんの古着屋さんに足を運んできましたが、アメリカ軍のトレンチコートなんてぼくは初めて見ました。

 

そもそもトレンチコートの由来は、ゴリゴリの軍モノだった

今でこそスーツに合わせて、ダンディーな大人が着こなしているアイテム、というイメージをぼくはトレンチコートに対して持っていました。

その元祖はイギリスの老舗ブランドであるバーバリーとアクアスキュータム。

イギリス生まれの2大ブランドは古着市場ではもちろん、現代においてもトレンチコートの人気ブランドとして多くの人に支持され続けています。

 

それ以前に、トレンチコートが生まれた理由や由来は何だったのか?

調べてみると、トレンチコートというアイテムの由来はゴリゴリの軍モノなのでした。

 

戦争中、寒さに悩まされていた軍人たちのためにレインコートが改良されて。

相手の大砲や銃による攻撃から身を守るための溝(トレンチ)に、そのコートを着ながら潜んでいたことから「トレンチコート」と名が付いたといいます。

 

肩についたエポレットは肩幅を増して軍人の見た目を強く見せるため。

トレンチコートに付けられたそれは、倒れた味方を引っ張って持ち上げるため付けられたとも言われています。

 

1895年に行われたボーア戦争の際には、既にトレンチコートの前身となる「タイロッケンコート」をイギリス軍向けに製造していたというバーバリー。

今回ぼくが購入したトレンチコートはアメリカ軍のアイテムですが、イギリスで生まれたトレンチコートはアメリカ軍にも派生していった、ということですね。

 

以前、ぼくが購入してご紹介しているiroquoisのタイロッケンコート。

こちらはブランドアイテムですが、似た形をしていることからトレンチコートの前身アイテムである雰囲気も感じ取って頂けると思います。

2~3年くらい前には、COMORIというブランドによってタイロッケンコートが非常に流行りました。

 

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年代モノ特有の退廃的な雰囲気と、未だに街着として活躍できる機能性

今、市場に多く出回っている軍モノ古着なら古いもので70~80年ほど前(1940~50年代)のアイテム。

40~50年前(1970~80年代)のアイテムなら、それよりも比較的安い価格で手に入れることが可能です。

 

軍モノに関しては古着での販売価格も数が多いものなら古くても安く、少ないものなら当然高いので一概には言えませんが、この手のトレンチコートはまだまだ安く。

以前ご紹介したウールのユーティリティーシャツなんかも、50年代のアイテムにも関わらず安いのはまだまだ数があるから。

 

反対にN-1デッキジャケットはかなり数が減ってきているので、状態がかなり悪くても2万円代が相場。

綺麗なものなら、5~6万円で販売されていることも珍しくはありません。

 

余談ですが、ぼくもN-1を持っていますが、こちらはメーカーによって忠実に作られたレプリカアイテム。

ヴィンテージならダメージが気になって着るのにも慎重になりがちですが、ガンガン着たいのであればこういったレプリカを選ぶのもひとつの選択肢。

 

ぼくはこちらのN-1デッキジャケットをもう1年以上愛用しているのですが、安価で暖かくて本当におすすめです。

今まで買ってよかったアウターで、間違いなく5本の指に入るアイテム。

 

こちらも紹介記事を過去に書いているので、ぜひ読んでみてください。

 

トレンチコートに話を戻すと、やはり正真正銘の年代モノからはレプリカにはない退廃的な雰囲気が漂っています。

年代の判別は難しいと書きましたが、仮にも80〜90年代の比較的新しいアイテムだったとしても、30〜40年近くの月日を経て今に至っている訳です。

 

肉厚なコットン生地が長い月日を経て新品当初のハリを失い、クタッとした独特の雰囲気に。

こればっかりは本物の年代モノにしかないもの。

無骨で男らしい雰囲気がたまらない、というのが多くの古着好きを惹きつける、年代モノにしかない魅力のひとつです。

 

後ろ側、着丈が長くとも身動きが取りやすいようにと備え付けられたベント(切れ込み)

ジャケットにもよく付いていますが、切れ込みがあることで動いたときに生地が張ることを防いでくれるので動きやすくなるんです。

 

ベントを解放すれば生地が広がっていきますが、それを防ぐこともできるようにとボタンが取り付けられています。

何と言ってもこれは正真正銘の軍モノ。

戦場において、ベントがひらひらしているのは逆に邪魔でしかない場面もあるでしょう。

 

コートを開いてみると、首元から手前にかけて無数のボタン穴が備えられています。

これは本来、ウールもしくは中綿の入ったライナー(着脱式の裏地)が一緒になっていたことの証拠。

 

今年の冬は街でも、軍モノのライナーをアウターとして着ている女性をよく見かけました。

ああいったライナーの、単体で着ている人はあまり見ませんでしたが着丈の長いもの。

 

今回ぼくが購入したトレンチコートにライナーは付いていませんでしたが、他の古着屋さんではライナーだけを売っている光景をよく見かけました。

着丈が合うものを安く見つけたら(合わなくても装着可能だとは思いますが、合った方が保温性も高いはず)別で買ってみるのもいいかな、なんて思っています。

 

そ海外古着なので、サイズ表記はSでもこちらのMサイズほどのボリューム感。

ライナーを付けなくても、中に着込めるだけの余裕はありそうなのでコーディネートを楽しんでみるのもいいかもしれません。

 

正真正銘、軍モノのトレンチコートに背筋が伸びる

身長178cm、体重64kgのぼくがSサイズを着てこんな感じ。

ポケットに手を入れているので肩が浮いて見えますが、肩幅もジャストです。

 

古着なので当然1点モノ。

今回たまたまSサイズに出会えた訳ですが、普段Mサイズを選んでいるぼくにとっては海外古着のSサイズでジャスト。

 

ずっしりと重量感のある生地が膝下まで。

地面に向かってストンと落ちる無骨な雰囲気の生地。

着ながら上から見ていても、これがたまらなく男らしくて格好いいんです。

 

こちらのトレンチコートにはベルトが付いていました。

それも前で結んでいなくても取れてしまわないよう、実は後ろの部分で細かいパーツによって本体と一体化されています。

 

これまた戦時中、結んでいなかったベルトが取れかかってしまっても、邪魔でしかない。

そんなところまで考えて、取れないように設計がされているのでしょう。

 

ベルトを閉めることによってフィット感は確実にアップ。

引き締まった男らしいシルエットにもまた、前を開けているときとは違った格好良さを感じます。

 

軍モノはそのクオリティの高さから、街着としても平気で活躍できるもの。

今世の中に存在する、あらゆる洋服もデザインのルーツは古着にあったり、なんてこともとても多くて。

 

今回ぼくが購入したトレンチコートは、最初から街着として世の中に生まれたものではなく。

正真正銘、アメリカの軍人たちが着用していたアイテムなのでした。

”本物”のトレンチコートを着ると、背筋もなんとなく伸びる。

 

これからライナーを探して装着し、真冬に着るもよし。

ライナーを装着せずとも、着込めるだけの余裕はあるのでこのまま着るもよし。

インナーを調節すれば、春物としてだって余裕で活躍してくれます。

 

見た目の格好良さだけじゃなく、いち洋服としての利便性も非常に高いアイテム。

これから長く愛用していきたいと思います。

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いわた

いわた

洋服の経年変化を愛でるファッションブロガー。自分で着たい服を作ることも。 個人ブログ「いわタワー」も運営しています。

【4月28日(日)】映画「The True Cost」上映会を開催します



2019年4月28日(日)に新宿にて映画「The True Cost」の上映会を開催します。

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洋服が好きな人のみならず、全ての洋服を着る人々に見て欲しい作品なので、上映会を開催することにしました。

ファッションとは何か、なぜ人は服を着るのかを今一度考える機会に必ずなってくれます。