ぼくに経年変化の魅力を教えたのは、サッカーと相棒のスパイクだった

最近、いい感じにくたびれてきたスーパースター。ぼくは、洋服に関しては全般的に新品特有の綺麗すぎる見た目と、ピカピカした雰囲気が苦手で。

それを履いていたりするとなんかこう、どうしても地に足がついていない感覚があるんですよね。

ある程度は履いて、ある程度はくたびれていた方が、少しばかり汚れていてくれた方が履きやすいし着やすい。

新品は大切にしすぎてしまうから、ブランド古着くらいの方が着るにしても楽なんだと思います。たかが洋服、着なければ意味がありません。

 

ぼくが買った80年代復刻モデルのスーパースターは、天然皮革で作られています。

もちろん、履くにつれて見せてくれる経年変化、その表情に期待してのこと。

 

ふと考えてみたんです。ぼくがレザーの経年変化を好む理由。特に、こういったスニーカーのそれを好む理由って何なんだろう?

ルーツはどこにあるんだろう?

思い当たるものがあったんです。始まりはぼくが小学生の頃。サッカーを始めたときでした。

 

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サッカースパイクが渋みを増していく様に愛着を感じていた

小学3年生の頃、ぼくはサッカーを始めました。最初は特段、サッカーに興味があった訳ではなかったのですが、仲のいい友達がサッカーチームに入っていることがきっかけで。

ソックス、すね当て、スポーツウェア・・・。一通りを親に買ってもらった後で、最後にスパイク。

「5,000円以内で好きなのを買いなよ」

両親にそう言ってもらい、スポーツショップに並んでいるサッカースパイクを眺める。色とりどりの、様々なデザインをしたそれら。

自分で好きなものを選ぶ。洋服は母親に買ってきてもらっていた当時、自分の意思で何かを選ぶという行為には、とてもワクワクしたものです。

これも格好いいけど、こっちもいいな。どれも格好よくて、本当に迷う。

 

実際に履いてみると、尚更ワクワクする。まだ始めてもいないのに、サッカーが上手くなった気さえする。

色々と履いてみた後で、足の幅やサイズ的にもしっくり来たAdidasのスパイクを買ってもらいました。シルバーを基調として、お馴染みの三本線が入ったデザイン。

 

それを履いて練習へ行く。サッカーをする。

他の友達が履いているスパイクを見る。どれも格好いい。あいつは、ああいうスパイクが。あっちは、派手なのが好きなんだ。

 

「これ、カンガルーの革なんだって。インサイドがそれだから柔らかくて、すごくボールを蹴りやすいんだよ」

サッカーの上手い友達は、スポーツショップで見た1万円以上もするスパイクを履いていたりして。

すると、素材にもいい革を使っている、ということは、そんな会話の中で少しずつ学んでいきました。

天然皮革と人工皮革は、本物の動物の革を使っているか、人工かの違いということも。

ぼくが買ってもらったのは、恐らく発売から少し経って安くなったスパイク。素材には人工皮革を使っているようでした。

 

残念なことに、ぼくはサッカーを続けていても、その腕ならぬ足がメキメキと上達することはありませんでした。

鈍いし、ぼーっとしているし。上手くならないから、段々と楽しくなくなってしまう。自分が悪いのに、悪循環に陥ったりして。

 

それでも中学校へ入学後も、モテそうだからという理由でサッカー部に入り続けていて。

レギュラーで試合に出ることはまずないけど、相手の学校との二軍同士対決になれば得点できるフォワード。気付けば、ぼくは二軍のエースと呼ばれるようになりました。

二軍。一軍が試合しているときは、グラウンドの周りをずーっと、ぐるぐる走っている。

そのお陰で体力だけは一軍のメンバーよりも自信があって、今でも走ることは好きで。

去年から、沖縄でフルマラソンに挑戦するようになったのは、もしかしたら二軍の経験があったからかもしれません。

 

話が逸れましたが、そうやってサッカーを続けるうちに、ずっと履いているスパイクに表情の変化があることに気が付いて。

なんか買ったときより、皺くちゃになってる。汚れてるともまた違うけど、この感じは不思議と好きだな。なんて思うように。

 

サッカースパイクを買い替える理由。色々ありますが、小・中学生の頃は成長して足が大きくなること、穴が空いたり破けること、スパイクの裏が削れることなどが主な理由でした。

それなりに練習へ行っていれば、スパイクは削れる。小さい頃から物を大切に使って、物持ちがいいと言われていたぼくは、スパイクも破けることなく持っていて。

 

足は大きくなっていく。それが理由で買い替えたりはしました。その度に、誰も履けなくなったスパイクは当然、処分。

それでも最初に買ってもらったスパイクだけは、なぜか捨ててしまうことは嫌でした。

足が大きくなって、少しばかり小さいと感じるようになっても、新しいスパイクを履きながら、時々そいつを履いてみたり。

 

先ほども書いた通り、ぼくが最初に買ってもらったAdidasのスパイクは人工皮革。

本革が魅せるような、本格的な経年変化がある訳ではないのですが、今思えばこのスパイクに感じた妙な愛着が、今もぼくをレザーアイテムの虜にしているのかもしれません。

 

これがきっと、ぼくが経年変化を好むようになった原体験のひとつ。

Adidasのサッカースパイクって、型落ちしたモデル以外だと結構高くて、あまり履いていた記憶がありません。

大人になってスーパースターを買ったのは、もしかすると当時の憧れに、大人になった今、自分のお金で手を伸ばしてみたかったからなのかもしれません。

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いわた

いわた

洋服の経年変化を愛でるファッションブロガー。自分で着たい服を作ることも。 個人ブログ「いわタワー」も運営しています。

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