憧れのミュージシャンが、日本武道館の舞台で着ていた特別なボーダーTシャツ

ファッションと音楽。その関係は、とても深いものだと思っています。

憧れのミュージシャンになりたいその一心で、少しでも近づきたいその一心で、着ている服や仕草、食べているものを真似てみる。

ぼくも初めて好きなバンドができた10代の頃は、メンバーが更新するブログを夢中で読んでいました。もちろん載っている音楽雑誌は必ず買って。

 

ライブに行って生でメンバーを見れば、やっぱりどんな服を着ているのか気になる。

衣装担当のスタイリストさんが誰なのかを調べて、その方がどんなブランドを得意先としているのかを知って。

そうして、これまでに何着か、メンバーが着ている服を見つけたりもしたものです。

 

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日本武道館の大舞台。憧れのメンバーが着ていたボーダーTシャツ

このブログでも何度か触れてきたかもしれません。まだ中学生になったばかりの頃、ぼくはロックバンド”シド”に夢中になりました。

 

初めて聞いた曲は「smile」

小学生の頃から毎年、春夏冬休みは絶対に泊まりにいっていたおばあちゃんの家。

おばあちゃんに会えること、2つ年下のいとこと遊べること、そして、家では見れないスペースシャワーTVを見れることも楽しみのひとつでした。

そこで格好いいと思ったバンドを見つけてはメモをしておき、家に帰ってから近所のレンタルCDショップへ借りに行く。

ぼくが音楽好き少年になる過程には、そんな過去がありました。

 

”シド smile”とメモした紙を手に、近所のレンタルCDショップへ。そこには当時インディーズだったシドの、特にシングルCDはあまり置いていませんでした。

残念だけれど、それでもシドに出会った衝撃が忘れられない。ぼくは同じくシングルの”夏恋”を借りて家に帰りました。

すると、夏恋も素敵な曲で。当時はスペースシャワーTVで見て聞いて格好いいと思った曲のみを聞いていたぼく。

特定の好きなバンドはなく、ただ色々なバンドの1曲だけを聞くという、中学生らしい楽しみ方をしていて。

 

本当はシドのsmileが聞きたかった。仕方なく借りた夏恋も、すごくいい。それだけじゃなくて、カップリング曲まで格好いい。

こんなバンドならきっと、他にも格好いい曲をたくさん作っているに違いない。

当時、レンタルCDショップでは100円で借りることができたシングルCD。買うとなれば1枚で1,000円。

それでもsmileを、どうしても聞きたかった。毎月1,000円貰っていたお小遣いの全てを使って、ぼくはデパートの中にあるCDショップでsmileのCDを買いました。

 

やっぱりいい曲。派手な髪色をしているメンバーもいれば、街中では絶対に見かけないような衣装を着ているメンバーもいて。

音楽だけじゃなく、視覚的にもこだわりがある。当時のシドは見た目もかなりポップな方でしたが、それはぼくが”ヴィジュアル系バンド”に初めて出会った瞬間でした。

 

それからというものの、発売されるCDや雑誌はかならずチェック。

好きになって1年が経とうとしていた頃、その年に発売されたシングル4曲を含むアルバムが発売。お小遣いを4か月分貯めて買ったことを今でもよく覚えています。

アルバムもやっぱり格好いい。どの曲もすごく格好いい。このアルバムを提げて、全国ツアーも開催するらしい。ファイナルは東京の代々木第一体育館。

 

もうすぐ中学2年生になろうとしていたぼく。電車に乗っても移動距離は2,3駅だった当時は、代々木第一体育館がある原宿までひとりで行ける気が到底しなくて。

加えてライブに行ってみたくても、チケット代(確か当時は5,500円くらいだったはず)なんて出せるはずが到底なくて。

 

いつも雑誌で読んでいた、色々なバンドのライブレポート。色鮮やかな照明に照らされて、キラキラ輝いているステージ。

そこに大音量で演奏されているであろう、ぼくが好きな曲の数々。何より、大好きなバンドメンバーに直接会える貴重な機会。

 

ダメ元で母親に相談しました。「シドってバンドが好きなんだ。このアルバムがすごく格好良くて、ライブにも行ってみたいんだ」

 

父にも相談して、母親がぼくをライブに連れて行ってくれることになりました。

母親と2人でアルバムを聞いて、ライブに備える。

 

2008年5月1日の代々木第一体育館。人生で初めて行ったライブ。シドのライブ。その場所で、メンバーの口から直接聞いたメジャーデビューの発表。

それから今でも、母親と2人揃ってシドの大ファンで。

あのとき、ぼくをライブに連れていってくれたこと。今でも、すごく感謝しています。

 

LEGENDAのボーダー柄ビッグTシャツ

話が長くなってしまいましたが、本題にはまだ入っていないんですよね。

こうやって色々と思い出しながら記事を書いていると楽しくて、つい長くなってしまいます。

でも、今からすぐ本題に入っていきますね。

 

シドの2016年は、バンドとしての活動がほとんどない1年間でした。

ソロ活動を始めるメンバー、曲作りを続けるメンバー、腕を上げるべくひたすら練習を行うメンバー。

メジャーデビューしてから続けてきた、定期的な音源のリリースにマンネリを感じていたと、本人たちは語ります。

そこを一度壊して、もっと上へ行くための準備をしよう。シドをもっと格好良くするために、各々がスキルを磨く。後から、そんな時期にしていたと語ります。

 

沈黙を破ったのは、2017年春のシングルリリースと、2日間の日本武道館ライブ。

1年7か月ぶりとなるライブのチケットは、両日とも即日ソールドアウト。ぼくと母は、その初日に足を運びました。

 

そこでVo.マオが着ていた、赤黒ボーダー柄のビッグTシャツ。その着こなしがとても格好良くて、ぼくも着てみたいと思って。

赤黒ボーダー柄なんて、ぼくにはきっと似合わない。でも、やっぱり憧れのメンバーが着ている服に対する興味は止まりません。

 

Twitterで見つけたのかな。衣装を提供していたブランドのツイートで、初日のマオが着ていたTシャツを発見して。

それから数日後、原宿にあるお店に足を運んで買ってきたのが、この記事でご紹介する1着です。

 

LEGENDAのボーダー柄ビッグTシャツ。

”赤黒ボーダー柄”って書いてたのに、色違い。やっぱり本人が着ていた色は大人気。ぼくがお店へ行った頃にはもう売り切れてしまっていました。

内心、赤黒は似合わないと思っていたぼく。色違いなら、ぼくにも似合ってくれるかな。そんなことを思って、購入しました。

 

裾や袖部分を中心に、いくつかのダメージ加工。

 

恐らくお店に並んでいた全てのアイテムの、同じ部分に同じ大きさのダメージ加工を施していたとは思えません。

その場所はものによって違っていると思いますが、ぼくが持っている1着には肩部分に大きなダメージ加工があります。

これがなかなかセクシーで、直接肌が見えるのは少し恥ずかしいので、タンクトップとレイヤードしたりしてみたり。

 

首部分のリブは柔らかく、生地も程よい厚みを持って柔らかく。ボーダー柄も相まって、汗っかきのぼくが着ても汗ジミが目立たないのはとても嬉しい。

 

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異ジャンルをどう自分流に落とし込むか、考え楽しむ

LEGENDAといえば、いわゆる”渋谷系”ブランド。

今では若者に支持されるモードストリートブランドへと変わっていきましたが、元祖ギャル男系ブランド、VANQUISHと同じ会社が運営しています。

 

余談ですが、中学生の頃って皆、同じような格好をしていて。基本的に全身をモノトーンで固めつつ、お決まりの英字Tシャツ。

それを退屈に思っていたぼくは、モノトーン地獄から脱出するためギャル男系ファッション雑誌のmen’s eggを読んでいたりして。

当時のVANQUISHはもう、多くの読者モデルに支持される渋谷系ギャル男ブランドの金字塔。派手で、攻撃的で、尖っていて。

その頃は半分、憧れてさえいたVANQUISH。

今でもそのイメージはぼくの脳裏に残っていて、ブランドは違えど会社が同じLEGENDAの服を着る日は来ないと思っていました。

 

これまた余談ですが、今は全く見なくなってしまったギャル男系ファッション。

当時の渋谷を雑誌越しでしか知らないぼくは、本当にあんな派手な人たちが渋谷にはいたのか、未だに半信半疑です。

 

憧れのメンバーが着ていたことをきっかけに購入した、異ジャンルのアイテム。

きっと今の一般的な回答は、ボトムスに黒スキニーを合わせることなのでしょう。

 

ただ、ぼくは20歳を超えた頃からスキニーパンツを履くことはほとんどなくなり、ボトムスも徐々に太くなり、今ではゆるいファッションが大好きです。

そこに、どうやって異ジャンルのアイテムを取り込んでいくか。ぼくなりの答えを、どう出すか。

 

流行のメインストリームに染まることはもうないぼくの、偏見を突き破って踏み出した一歩。

たまには異ジャンルの服にも手を出してみたって面白い。それを、流行に流されない自分なりのスタイルで、気持ちのいいバランスでコーディネートに取り込むには、さあどうするか。

そんなことを考えながら、このアイテムを着ています。

 

シドの武道館ライブは、先ほど書いたように2017年5月に行われたもの。

ぼくがこのTシャツを買ったのは、それから数日後のことでした。

 

つまり、手に入れてからもう1年も経っているんですよね。

「着なくなるかもしれない。でも、憧れのメンバーがライブで着ていたし、やっぱり着てみたい」

そう思って手に入れたこの1着。今ではとても気に入っていて、色違いであり、本家でもある赤黒ボーダーは、ブランド古着で見つけ次第、手に入れたいと思っています。

 

カテゴリーにもあるように、これは1年以上着ている服。

買った服が本当に素敵なものだったかは、欲しいと思ったその時点でも分かることなのかもしれません。

それでも、真に確かめることができるのは、買ってから1年以上経っても着続けているかどうか。

お気に入りであり続けているかどうか。それでしか判断できないと、ぼくは思っています。

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いわた

いわた

洋服の経年変化を愛でるファッションブロガー。自分で着たい服を作ることも。 個人ブログ「いわタワー」も運営しています。

【4月28日(日)】映画「The True Cost」上映会を開催します



2019年4月28日(日)に新宿にて映画「The True Cost」の上映会を開催します。

ファストファッション人気の裏で低賃金、重労働に苦しむ人々がいる事実を写したドキュメンタリー。

洋服が好きな人のみならず、全ての洋服を着る人々に見て欲しい作品なので、上映会を開催することにしました。

ファッションとは何か、なぜ人は服を着るのかを今一度考える機会に必ずなってくれます。