全てを”織り”で表現した芸術品。iroquoisのセビリアタイルJQデニム

少し前から密かに欲しいと思っていたんです、新しい総柄パンツを。

総柄モノってシャツでも何でもそうですが、欲しくなって衝動的に買うものの、すぐに飽きてしまうことが多くて。

過去にはiroquoisの派手な柄パンツを何本か買ったことがありました。でも、それも今では手元になくて。

 

夏ってコーディネートを組むのを極力楽にしたいから、トップスには白無地Tシャツを持ってくることが多くなります。

そこに無地のボトムスを持ってくるのって、確かに格好いいけど、捻くれ者のぼくにしたら退屈な気がしてしまって。

ということで、今年の夏もコーディネートにちょっとしたアクセントを加えるため買ってみました。気になっていた総柄パンツを。

 

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iroquois セビリアタイルジャガードデニム

iroquoisのセビリアタイルジャガードデニム。気まぐれに総柄デニムを販売するiroquosによる、5年前のアイテムです。

こういった類の総柄ボトムスが欲しくて探していたところ、ある場所にてiroquoisの洋服がノーブランド扱いで販売されていて。

それも4着セットで500円。定価で言うなら総額10万円はくだらないアイテムたちですが、ノーブランド扱いだったので500円。1着あたり100円もしません。

 

どれだけ作品が素晴らしくても、ブランドタグが”無名”と判断されればそれまで。そこに価値はないとされることに関しては思うことがいくつかあります。が、それはまた次の機会にして。

とりあえず、気になっていたアイテムを破格で手に入れることができたんです。この素晴らしい作品を紹介しましょう。

 

総柄のボトムスであることは間違いないのですが、その何が凄いのかっていうと、柄が織りで表現されていること。

総柄アイテム。特に総柄ボトムスともなればシャツよりも使う生地の量が多い分、お金が掛かります。

よく見る総柄ボトムスなんかは柄をプリントした生地をボトムスの形に縫って作っている(つまりブリント柄)のですが、iroquoisが得意とするJQシリーズは違う。

繰り返しますが柄がプリントではなくて、織りで表現されているんです。

 

この細かい柄を針で、糸で表現する技術力、繊細さ。本物を見ればそれは、息を呑んでしまうほどの美しさ。芸術作品と言って間違いないほどのクオリティー。

ぼくはアートに詳しかったりする訳ではありませんが、直感的に「欲しい」と思って服を買うときのそれは、ほとんど芸術作品を見たときの気持ちに似ています。

美術館で偉大な作品を目にしたとき。映画館で美しい映像を目にしたとき。それと同じ感覚で衝撃を受け、そんな服だけに囲まれて生きていたいと願う。

 

だから正直、素敵だと思ったそのときの感情だったり理由を言語化して説明するのって、とんでもなく難しいことなんですよね。

こうしてブログを書く以上、少からず文章でその魅力を伝えたいと思っている訳ですが、気持ちの半分くらいは夢中になってキーボードを叩いているときの熱量から成っています。

めちゃくちゃいいんですよ、もう。ただその感情を、ぼくは文章を通じて伝えたい。

キーボードを叩いている今の熱量って、自分でもなかなか気持ち悪いくらいには爆発していると思います。でも、それくらいしないとこの芸術作品の素晴らしさはきっと伝えられないから。

 

使う糸の色を切り替えながら、繊細な柄を壮大に構成していくその様子。生で見ると圧巻なこれは、iroquoisが得意とする究極の芸術作品。

やっぱりもう、芸術作品なんです、これは。

 

得意のジャガード織りでセビリアタイルを表現した至極の1本

細かく刻まれた柄は、スペインが誇るタイル文化を模したもの。

iroquoisのデザイナーである吉田さんは服作りにおけるインスピレーションを自身の旅行経験から得られています。当時はスペインへ行かれた直後だったのでしょうか。

空間を鮮やかに変える力がある、タイルを使ったアート。スペインでは8世紀から根付いているその文化。

きっとそれぞれ、絵柄に想いや願いを込めながらタイルを作っていたことでしょう。それらを継承しながら服作りに落とし込む。

 

一般的には柄シャツで展開するブランドが大半だとは思いますが、それをまさかのデニムに織り柄で刻んでしまうその発想がもう、最高に素敵です。

シンプルにインディゴカラーと白糸だけで形成。実はかなり派手な柄を表現していますが、それをいやらしく見せないのがこのブランドの真骨頂。

柄シャツは毎シーズンかなりインパクトの大きい作品を発表しますが、たった2色しか使っていないJQデニムともなればそこには自然な雰囲気すら漂います。

UNDERCOVERが誇る往年の名作、85デニムのような”ダメージジーンズ感”があるように見えるのも、いい。

ゆえにこれだけ派手でありながら、トップスに柄シャツを合わせてもなんら問題ない。ここに関してはかなり熱弁できるので、また別の記事で書きたいところ。

 

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とことん緩いサルエルシルエットが堪らない

そしてiroquoisといえば、やっぱり欠かせないのは緩いシルエット。もちろん股上深めのサルエルシルエットに仕上がっています。

裾を2回くらい、少し雑に折って穿くのが気分。これくらい股上が深いと普通に歩くのがやっとで、走ることなんてほぼできません。

今回は白無地Tシャツに合わせてみましたが、トップスが柄シャツでも”やりすぎ感”は一切ないんです。

 

ブランドコンセプト『男の色気』を特に感じさせる代表作

どこか古くて懐かしい雰囲気を演出するのが本当に得意なこのブランド。

ネイティブアメリカンだったり、スペインだったり、悠々としていて、無骨さも持ち合わせている中で、不思議と滲み出てくる絶妙な緩さ。

ブランドがコンセプトに掲げている『大人の色気』とは、まさにその独特な雰囲気のことなのかもしれません。

 

ヒゲを生やして、だらしなく緩めのシャツを着て、こんなデニムを穿いて、ハットを被って。そんな姿でちょっと怠そうにタバコを吸っているアメリカンの画が想像できる。

ぼくもまた、そこにどうしようもなく憧れてヒゲを伸ばそうと決意したこともありますが、2週間経っても青ヒゲなままの鼻下を見て諦めました。

 

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いわた

いわた

洋服の経年変化を愛でるファッションブロガー。自分で着たい服を作ることも。 個人ブログ「いわタワー」も運営しています。

YouTubeチャンネル「いわたの偏愛コレクション」