ラッキーパンチで雑誌に載れた18歳の頃の話

今ぼくは実家にいるのですが、ふと部屋を漁ってみると昔買った雑誌が少しばかり出てきました。

もうほとんど捨ててしまったのですが、その中でも捨てずに残しておいた雑誌をパラパラとめくると・・・そこには数年前の自分が。

 

名前の下に(18)とか表記があるので18歳。いや、もう5年も前なんだ・・・。

この写真はおばあちゃんの家に行くと、個人が特定できなくなるくらいには拡大コピーしたものが今でも壁に貼られています。

 

当時のぼくはファッションに興味が出たばかりの頃で、雑誌に載ってみたくて仕方ありませんでした。

目立ちたいというか承認欲求というか、そういうのが色々重なってとにかく雑誌に載ってみたかった。

 

そう思っていた当時に無事こうして載ることができたのですが、あのときは完全に偶然でしかありませんでした。

 

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初対面の人に洋服を売ってもらう約束をしていた

そもそもぼくは当時、とにかく洋服の買い物にハマりまくっていたので頻繁に原宿へ足を運んでいました。

色々な古着屋へ足を運んでは服を買い、アルバイトをしてはまた服を買い・・・を無限に繰り返していて。

繰り返していたうちに気付くんです。そもそもぼく、あんまりファッションセンスがないんじゃないかって。

 

いくら素敵な古着屋に行ったところで、選ぶ自分にセンスがないんじゃおしゃれになんてなれっこない。

それなら、センスのある人が選んだ服を売ってもらえばいんじゃないの?

 

そう思ったこと(加えてその方が安く買えること)をきっかけに、ぼくはTwitterやアメーバブログを経由して不要になった洋服を売っている人を探すことに。

まだメルカリがそこまで普及していなかった当時はこのような方法で不要になった服を売っている人が一定数いたんですよね。だからそこを狙って。

その中で、有名な古着屋で買った合皮のシングルライダースとブリーチパーカー、あと1着くらい何かあった気がするのですが、その3着を計5,000円で売ってくれる方を発見。

 

Amebaのアカウントを作ってメッセージ交換を繰り返し、ある日のある時間に原宿〜表参道間のローソン前で待ち合わせてそれらの服を売ってもらうことが決まりました。

 

そこにいたのは1人のイケメンと雑誌のカメラマン

もちろん会ったことのない相手だったので、どんな格好でそこに立っているかを教えてもらいながら声をかけました。

そこに居たのはぼくよりも背が高くスタイルも良く、顔も小さいイケメンでした。めちゃくちゃ格好いいって訳ではないけど、雰囲気のある人。

落ち着いているので歳を聞いてみると当時のぼくの1個下でした。なんと17歳という・・・。

 

「初めまして」「これとこれと、この3点を持ってきました。確認してもらってもいいですか?」

そんな会話をローソンの前で交わしていると、突然知らない人から話しかけられて、それがモブキャラのぼくが雑誌デビューするきっかけでした。

 

「君たち、今時間ある?良かったら雑誌の撮影を手伝ってくれないかな」

 

服を売ってもらう相手にぼくが「あ、知り合いですか?」と尋ねるも「いや知らないです」と一言。

知らない人と話しているところにまた知らない人が入ってきて、少し混乱したことを覚えています。

 

とはいえ原宿へ行けば「モデルになりませんか?」と怪しいスカウトマンに声をかけられることは頻繁にある。

この人、相当見る目がないな。もしくはぼくが騙されやすそうな顔をしてるから声をかけているのか?

なんていつも思っていたので、このカメラマンも大したことはないんだろうな、と思いながら一応聞き返してみる。「何の雑誌の撮影ですか?」

 

「ストリートジャックって雑誌の7月号なんですよ」

・・・知ってる。本物のカメラマンだった。

本物のカメラマンがぼくに声をかけるってことは、ひょっとしてぼくは今まで自分を低く評価しすぎていたのかな?

そうしたらあの、これまでに話かけられたあの怪しいスカウトマンってもしかしたら本物で、受けていたら本当にモデルになれるチャンスがあったのかな?

 

軽くテンションが上がりながらも、冷静にそれを抑えて「えっ・・・まあ時間もあるし、いいですけど」くらいに返す。

サッと服を売ってもらって別れようと思っていた初対面の彼と並んで、写真を利用するにあたっての誓約書に個人情報を書いていく。

 

「来年は大学受験で大変ですね。将来何かしたいこととかあるんですか?」

他愛もない話をしながら、会話が途切れそうになりながら撮影の順番を待つぼくら。

 

「じゃあ2人、お願いします」

そして本物のカメラマンに写真を撮ってもらうその瞬間が訪れました。

 

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ブランド商品のPRはファッション雑誌の使命

カメラマンの横には”いかにも”な髭を生やしたスタイリストさんがいて、ぼくのコーディネートを上から下まで舐めるように見る。

関係ないけどアパレルとか美容師界隈って、どうしてあんなにも異様なまでに髭率が高いんだろう。

それから一言「このインナーだけ着替えてもらおうか」

 

そのときぼくはカーディガンのインナーに白シャツを着ていたのですが、どうやらそれを着替えて欲しいとのことでした。

道端に停まっていた大きな車に案内されると、中には洋服がたくさん。その中から指定されたTシャツに着替えて再び外へ出ます。

いきなりワゴン車に連れ込まれて、しかも初対面の人たちに囲まれながら上裸になる経験はあれが最初で最後でした。

着替えながらもまだ懐疑心は溶けず、めちゃくちゃ怪しいと思ってました。

 

その後、道端でコーディネート写真を撮られます。ぼくが着たTシャツはブランドから提供されたものらしく。

雑誌は基本的にブランドから洋服を提供してもらいつつ、そのお金や広告を元手に作られているものなので、商品の宣伝は絶対。

よく見るストリートスナップってそのままのコーディネートを写すものだと思っていましたが、実際は広告を兼ねていることも多いみたいなんですね。

ひとつだけ値段表記がある服とかは確実にブランドのPR商品です。それがないのはモデルさんの私物。

 

終わると元の服に着替えて、初対面の彼とも別れて一件落着。

その日、一緒にいた当時の彼女には「服売ってもらってくるから少し待ってて」とだけ言ってローソン前に向かっていました。

しかし一向に戻ってこない上、ワゴン車に乗せられたところを見て「連れ去れてるのかと思った」とのこと。確かにぼくも連れ去れるのかと思いました。

 

「雑誌に載りたい」は、どうすれば叶えられる?

それから自分が小さくちょこんと載っているストリートジャックを地元の本屋さんで発見して発売日に買いました。

「また呼びたいときがあったら連絡するかもしれません」そう言われてから音沙汰なく、人生がどう変わった訳でもありませんでしたが、小さな夢は叶えることができて。

じゃあどうしたら雑誌に載ることができるのか?について、ここからはぼくのたった一度の経験からではありますが有効策を書いておきたいと思います。

 

表参道通りを季節性あるコーディネートで歩いてみる

雑誌のスナップを行っている場所のほとんどは原宿と表参道を繋ぐ、表参道通りの路上です。

ローソンだったり、少し表参道方面へ歩くと表参道ヒルズがあるあの辺り。そこを、原宿から表参道へ向かいながら左側を歩きます。

大体のカメラマンは左側にスタンバイしています。ブランド古着のKindalが入っているローソンの前を通って表参道ヒルズまで歩くようにしてみましょう。

 

そこを自分が思うとびきりおしゃれなコーディネートで、それも季節性を感じさせるものであれば尚更良くて、そんな格好で歩いていると声をかけられやすくなります。

雑誌は撮影・編集している時期の2~3ヶ月後に販売することを目安としているので、できればそれくらい季節を先取ったコーディネートを意識する。

企画にマッチしているかどうか、少しの運もありますがそれはワゴン車に入っている衣装で何とかなる部分でもあります。堂々と歩いてみるといいでしょう。

 

おしゃれ(なイケメン)と並んで歩くとなお良し

とか偉そうなことを書いてみましたが、実際ぼくは”初対面の彼”のバーターに過ぎません。

彼が原宿における雑踏の中でも注目されるだけの雰囲気を持っていたからであって、それがなければぼくは永遠にその小さな夢を叶えられていなかったはず。

 

ということで、もし雑誌に載りたいのであればおしゃれな友達と一緒に表参道通りを歩いてみるといいかもしれません。

友達が声をかけられたときに「君も一緒にお願いしてもいいですか」とお願いされるパターンがきっと多いはず。

ちなみにイケメンだとなお良しです。というかイケメンに限るかもしれません。

 

大きさ数センチのぼくと、1ページを飾る彼

そんなこんなで発売日を迎えて自分が載っているストリートジャックを手にし、パラパラとページをめくってみる。

確かにぼくが写っていました。たくさんの人が載っている中で10cmくらいになったぼく。

 

「ストリートスナップだし、これでも大きい方だよな」と思いながら一緒にいた初対面の彼を探すと、コーナー表紙を1人で1ページ、大きく飾っていました。

おお、さすが・・・。服を売ってもらう相手を間違っていなかったことを再認識しました。やっぱり実際に会ってもあの人、センス良かったもんな。

 

それと同時にやっぱり覆しようのない何かも感じました。やっぱり世の中ではイケメンが正義なんだって・・・。

そりゃあ、イケメンが着た服の方が売れるし、ぼくだって美容室ではヘアカタログを見てイケメンの髪型をオーダーします。

でも全く似通わないのはやっぱり、顔が違うからなんだよなあ。

気付いたら、少し切ない記事に仕上がってしまいました。

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