「果たしてこれはGジャンなのか?」固定観念を素材使いで壊す面白さ

自覚していることなのですが、このブログは月初になると途端に更新頻度が落ちるんです。

それは恐らく、ぼくの中にもブログを書く上でのちょっとした目標があって(例えばアクセス数など)、それを達成するため月末まで必死になっているから。

毎月ぼんやりとあるそんな目標を達成しては燃え尽き症候群に陥り、翌月の月初は生きる屍のような生活を送っています。

 

とはいえ具体的な数字を掲げている訳でもなく、漠然と「先月よりも多くの人に読んで頂けたらいいな」と思いながら書いています。

月初からフルパワーで書き続けるべきなのでは?とも思うのですが、どうも集中力の続かないぼくとしてはそう上手くいきません。

というか、何より自分が楽しいと思いながらじゃないと書きたいと思えないので、そこは譲らずに今後も続けていきたいと思いました。

 

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初夏の頼れる相棒。iroquoisの”テンセルチノクロス”Gジャン

ここからはいつものように、洋服の話をしていきます。

相変わらずネット通販が苦手なぼくは、それを使って買い物をするとなれば基本的に安い服を買うことが大前提でした。

でも妥協した買い物は結局のところ高くつくと考えるようになって、今後はそういった買い物をしないと決めて。

ネット通販を禁止するにも近いのですが、好きなブランドの過去コレクションで買い逃したアイテムを見つけたとなれば話は違う。

大好きなブランド、iroquoisの2017年春夏コレクションで注目されていた”テンセルチノクロスGジャン”を手に入れました。

 

買い物は基本的に3ヶ月先にどんな格好をしていたいかを考えながらしているぼくですが、古着となれば一期一会だし、出会った瞬間に買わないと後悔するよね。

・・・と自分に言い聞かせながらの買い物でした。相変わらず自分に甘い性格です。

 

見た目はGジャン、中身は異物

ミリタリーだったり、ジーンズだったり、基本的には男らしいアイテムを好むぼく。

そこに硬派な男らしさだけでなく、素材や生地、シルエットで”ゆるさ”を加えた遊び心のある洋服が大好きです。

 

この1着は見た目やディテールこそ完全にGジャンですが、その本質はGジャンとは遥かにかけ離れた異物でしかありません。

アイテム名にも入っている通り、この1着を構成する素材は”テンセル”なのです。

人工素材ではあるものの、ナイロンやポリエステルとは違い、なんと木材を溶かして作られた素材、それがテンセル。

遡れば木から作られた洋服。テンセル自体がまだまだ新しい素材のため、選択表記タグには”指定外繊維”との記載があります。

 

デニム生地を使って作られたアイテムをGジャンと呼びますが、この1着はそのディテールだけを踏襲しています。

ボタンやステッチのデザインはGジャンそのものですが、実態は異物でしかありません。

真っ黒なボディーに走らせた、太めの白糸を使ったステッチがとても可愛い。広大なキャンパスを自由に駆け抜けていくかのような。

おもちゃみたいな見た目のポケットも、白糸のいたずら書きじゃありません。ちゃんと機能するんです。しかも、スマホを入れておくのにちょうどいいサイズ感。

 

フロント両サイドに描かれた白糸のステッチ。これも嘘みたいな見た目ですが、ちゃんとポケットとして機能します。

絶妙な角度に設計されているので、手を突っ込むのにちょうどいいんですよ、本当に。

 

バックにはボタンがふたつ取り付けられていて、留める位置を変えれば身幅を絞ることもできちゃいます。

これが針シンチバックだったりするとデザインもヴィンテージ感が満載で激アツでしたが、素材的に針はアウトなのでしょう。

今っぽいデザインに仕上がっています。

 

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初夏まで頼れる涼しげなテンセル素材のハリと揺れ

上の写真は襟部分を持ちながら撮ってみたのですが、その柔らかさから重力に耐え切れず表情が崩れていく様子が見て取れます。

こうして見ると、ちょっとブサイクですね。

 

テンセル素材が持つ特徴を一言で表すとすれば”ハリと揺れ”

押せば弾く、食べ物で例えるならばゼリーのようなハリを持っています。それを1枚の洋服にそのまま仕立て上げたかのような。

 

袖を通して街を歩けば、風を受けてしなやかに揺れる様が美しい。少しだけ妖しげな雰囲気すら隠し持っています。

レーヨンよりも強いハリがあり、ウールよりも風を通さない。ショート丈のアイテムによく似合うのがテンセル。

その性質上、下手なライトアウターよりも長い期間、着ることができちゃいます。春から初夏に向けて。残暑の残る秋から冬へ向けて。

 

そんな素材を、Gジャンを踏襲したデザインの洋服に使うブランドの遊び心が大好きです。

硬派なイメージの先行するGジャンに、しなやかで柔らかい雰囲気が特徴のテンセルを採用するところ。真逆同士の融合。

何度も繰り返しますが見た目がGジャン風なだけで、デニム生地を採用していないので実態はGジャンではないんですけどね。

 

”Gジャン”に対する固定観念との戦い

袖を通すとやはり不思議な錯覚に襲われます。見た目はGジャンなのに、その実態はGジャンじゃない。

例えるなら、ペヤングチョコレート焼きそばを食べたときのような、あの不思議な感覚でしょうか。

本来はしょっぱいはずの焼きそばなのに、異様に甘くて違和感を感じる。ガリガリ君のコーンポタージュ味を食べたときのような感覚と言ってもいい。

・・・ぼくにもっと語彙力と表現力があれば。上手く伝えたいな、この感覚。伝わっていますか・・・?

 

”テンセル素材のショート丈ジャケット”なので、ジーンズと合わせてもコーディネートからゴリゴリに男臭さを感じることはありません。

エセ”デニムonデニム”なコーディネート。ボディーも濃紺色ではなくブラックだし、ビッグシルエットだしで、簡単にナウい(死語)スタイルに仕上げてくれます。

 

ネットで見かけて欲しいと思い即決したこの服。iroquoisでは普段、サイズ2を着用しているぼくですが、出回っているこいつはサイズ1でした。

サイズ感がジャストなら欲しくても避けていたはずですが、ビッグシルエットなのでワンサイズ下で着ても違和感はありません。

むしろ、あまりにも大きすぎるアイテムは今っぽさが強くて少し苦手なので、ワンサイズ下げるくらいでちょうどいい。

 

写真でも当ブログではお馴染みなぼくの相棒、A.P.C.のPETIT STANDARDのジーンズを穿いています。

全体で見ても、相棒と合わせたときのシルエットバランスが非常にいい。

 

後ろから見るとこんな感じ。さすがビッグシルエット。腕周りがとても大きめに設計されています。

 

ちょっとマヌケなッポーズですが、この通り。腕周り、太っ。

袖部分にも本家Gジャンのディテールを踏襲したボタンが付いていて、袖をギュインとキツめに絞っています。

お陰でシルエットにメリハリが生まれていい感じ。

 

ボタンを閉めたまま着ようとすれば手の甲が詰まるくらいにはキツめなので、袖を通した後でも腕時計をしていると引っかかります。

そこだけモゾモゾしますが、腕時計を見せるようにしてボタンを閉め、袖をたまらせると分かりやすく今っぽいシルエットに。

ちょっと耐えられなかったので、この写真では時計を隠すようにして着ているんですけどね・・・。

 

iroquois 2017年春夏コレクションで発表された”テンセルチノクロス”Gジャン。

購入の決め手となったのは、テンセルなので気温の上がる初夏まで着ることができること。

そして、Gジャンのディテールにそぐわない素材を使ったブランドの遊び心に魅力を感じたことが大きかったです。

 

大好きなブランドとはいえ、思えばここ1年くらいはお店に足を運んでいないような。

iroquoisの洋服が持つ魅力って不思議なもので、ネットでモノを見ただけじゃそこまで伝わってこないんです。

でも、いざお店に足を運んで実物を見て触れて、試着するとどうしても欲しくなってしまう。

 

ひょっとしたらそれが怖くてお店には行かないのかもしれません。もしくは、買い物をするときにぼくははっきりと目的を持っていることが多いから。

 

最近は過去のコレクションアイテムをネットで見つけて、そのときに初めて”欲しい”と思うことが多い気がします。

最新のコレクションをネットで見た当時は正直、体に衝撃が走るほど欲しいと思うことは少なくて。

その2~3年後に改めて古着で見かけると「格好いいな・・・欲しい」思うことが多いです。

 

iroquoisが発信するスタイルが最先端すぎて、ぼくがそのレベルの高さについていけないだけなのかもしれません。

数年後に改めて見てようやく、ぼくでも分かるようになるというか。今回購入したGジャンも例外ではなく。

 

自分の目でアイテム実物を見たときにその格好良さが、真価が伝わってくる不思議なブランド、それがiroquois。

久しぶりにお店へ行ってみようかな。本当に予定していなかったはずの出費が出るので、なかなか怖いけど。

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いわた

いわた

洋服の経年変化を愛でるファッションブロガー。自分で着たい服を作ることも。 個人ブログ「いわタワー」も運営しています。

YouTubeチャンネル「いわたの偏愛コレクション」