「いいものはいい」と胸を張って言える服選び

洋服オタクにもなると、経年変化という言葉には本当に弱く。

気に入ったものだけを手に入れて、それらのアイテムとこれからの人生を共にしていくような感覚を、その言葉は感じさせてくれます。

大げさに言ってしまえば人生の相棒でしょうか。ジーンズやライダースなど、時を重ねる度に不思議な魅力と格好良さを増していくアイテムたち。

そんなロマンを感じさせてくれるアイテムのひとつとして、ぼくがひそかに集めているのがシルバーアクセサリー。

ネックレスにはさほどこだわりがないのですが、リングとバングルはこれから長い時間をかけてでも絶対に妥協せず、お気に入りを集めていきたいと思っています。

ファッションの一環でリングを指にはめるとき、ぼくは見た目もさることながら、それよりも”はめる指”に込められた意味を重視して選ぶことが多くて。

例えば左手の人差し指なら”積極性の向上”といった意味がひそかにあったり。薬指には永遠の愛を誓うといった意味があるから、結婚指輪をするならそこになる。

ぼくは右手の薬指と左手の中指、そして小指にお気に入りのシルバーリングをはめたいと、もうずっと考えていました。

今のところ右手の薬指には”サンシャインリーブス”のターコイズがついたシルバーリングを。

その指にリングをはめる意味として込めたのは、クリエイティビティの向上を願ってのこと。

ロックなミュージシャンの右手薬指を見てみると、案外そこにリングをはめている人って多いんですよ。

というのも、作詞や作曲で人の心を揺さぶる芸術作品を生み出すともなれば、独創的なクリエイティビティは何よりも必要になってくるから。

ぼくはこうして個人でブログを書いていることもあり、それを真似て面白い記事が書けるように、と願いを込めてこの指にリングをはめています。

そうやって想いを馳せながら、各指の雰囲気そしてサイズに合ったリングを探すことって楽しくて。

先日、新たに左手小指にはめるリングに出会いました。

 

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ふらっと入った個人経営のアクセサリーショップ

いつも通り、近所のスーパーに買い物をしに行った帰りのことでした。

以前、この街に引っ越してきたばかりの頃に友達と周辺を散策していたとき、一度だけ入ったことのあったシルバーショップ。

「最近あまりアクセサリーも買ってないし、何かいいものはないかな・・・」

そう思ったとき、急にそのお店のことを急に思い出したぼくは、買い物帰りの足でそのままお店へ向かってみることに。

個人経営の小さなお店でした。チェーン店で展開している訳でもなく、この街に店舗をひとつ構えて夫婦で経営されているシルバーとレザーのお店。

そこに並んだリングを眺めていると、とても気になるデザインのものがひとつ。

羽を広げたイーグルを模ったシルバーリングでした。

 

それが気になって眺めていると、奥から店員さんが「気になるものがあったら試してみてくださいね」と。

余談だけれど、その店員さんがとにかく美人さんだった。

そういえばずっと前だけれど、友達と来たときにも接客をしてもらった覚えがありました。

そのときも「こんなところにシルバーのお店があったんだ!」とワクワクした記憶と、とても愛想のいい美人な店員さんにお店のことを教えてもらった記憶があって。

シルバーのお店というとてっきり無骨なお兄さんが出てくるものだと思っていたから、想定外の出来事になぜか動揺してしまった。

変な汗が出てくる。そのとき着ていたN-1のデッキジャケットが、暖房の効いた店内では暑すぎた影響も少なからずある。

 

気になったリングを指にはめさせてもらうと、想像していた以上に小指との相性がいいというか、とてもしっくりきました。

これは・・・。しばらく見とれながらも、その日に限っていつも右手の薬指にしているサンシャインリーブスのリングを家に忘れてきたことに気付く。

洋服は全体をコーディネートしたときのバランスなんて考えずに、好きだと思ったものをお構いなしに買う。だからぼくはコーディネートを組むことはさほど得意じゃない。

でもリングは、10本しかない指を全体的に見てパッと見たときの”やりすぎない”バランス感覚を取ることが大切なんだと最近知りました。

 

古着屋へ行っても結局カーキ色の服ばかり買ってしまい、気付けば全身カーキ色。とてもじゃないけれどコーディネートなんて組めやしない。

出かける前、部屋でいつもそんな状況に陥るぼくは、モノを全体で見ることの大切さを学んだばかりでした。

本音を言うとそんなことは初めてファッション雑誌を読んだ高校生の頃から知っていたのだけれど、そればかり優先して買った服はどうも気に入らず、すぐに手放してしまう。

理由は簡単で、心の底から気に入って選んだ服じゃないからだ。あくまでお気に入りの服と合わせる要員として買ったから。

 

結局はリングも同じことが言えるのかもしれない。でも、試しに小指にはめたリングのことはとても気に入っている。

不器用なりに全体のバランスなんてものを、店員さんとお話しながらさぐっていく。そこまで主張が激しくないこともあって、どうやら手持ちのリングとの相性も悪くなさそうだ。

普段は下調べに下調べを重ねて、ある程度は欲しいものの目星をつけてから買い物に出かけることが多いぼく。

それが、ふらっと入ったお店で一目惚れしたリングを、その場で買うことになった。いつもの買い物にはない不思議な感覚を感じていました。

 

人の温かさとストーリーで選ぶ

本格的に洋服オタクになり始めた頃、ぼくは大量生産される洋服に興味をなくしていて。

カジュアルなお店で売られる新品の洋服や、セレクトショップのオリジナル商品を買うことが、ほとんどなくなっていたのです。

理由はおそらく、”売るための洋服”として生まれた商品に魅力を感じなくなってきたから。上で挙げた洋服は流行や定番に乗っかった、顔の見えないものたち。

どんな想いでその洋服を作ったのか、生産の背景に関わった人たちの顔が全く見えない、無機質な洋服だったから。

もちろんデザインが素敵な洋服を選びたいという点は変わっていませんが、それだけではお金を払うだけの魅力を感じなくなってしまったのです。

その洋服はどういう想いから生まれたのか、どんな理由があってそこに存在しているのか。その在るべき理由と生まれた背景にあるストーリーに惹かれていった。

例えばスーパーで野菜を買うときにも、作った人の顔写真が見えるのと見えないのとでは、選び方や信用、そこに付随する安心感の有無まで変わってくる。

どこの誰がどうやって作ったのかわからない野菜と、顔の見える人が手間暇かけて作った野菜が並んでいたら、判断基準によっては後者を選ぶ人だっているはずです。

同じような感覚を、洋服を買うときにぼくはいつも感じている。ただ売られるためだけに生まれた洋服には、あまり興味がなくなってしまいました。

洋服に込められた想い、背景にあるストーリーやこだわり。そんなところに魅力を感じるからこそ、ぼくは洋服が大好きなのでした。

個人で経営されている近所の小さなお店。ふらっと入って接客をしてもらいながら触れた作品ひとつひとつには温かさがあった。

ただ売るためのアクセサリーではない。目の前で作っている光景を目にすると、より一層そう感じるようになりました。

大量生産される洋服には決してない、手にした人と寄り添い合うような、そんなシルバーアクセサリーだった。

 

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洋服を選ぶ基準をブランドからずらしてみる

こういった買い物の仕方に斬新さを感じるのはおそらく、ぼくが今まで洋服を選ぶ基準のひとつとして、有名なブランドかどうかを掲げていたからだと思います。

というのも、いくら洋服が好きで素材や生地感を重視しながら買うとはいえ、それが本当にいいものなのかどうかを確実に判断する自信はない。

だからぼくは洋服における信用の裏付けとして、その服が有名なブランドのものかどうか、ブランド名の刻まれたタグを見ながら判断していたのでしょう。

自分がいいなと思っても、知らないブランドの服であれば手を出してみるのは少し怖かったり。自分の中に揺るぎない服選びの基準がないからそうなってしまうのです。

今回買ったリングは、事前に下調べも何もしていないお店に入って、その場でぼく自身が純粋に素敵だなと思ったもので。

何かの判断基準に頼るでもなく、店員さんとのお話やその中で教えて頂いた作品に込められた想いに惚れ込んで選んだものでした。

こういった買い物の仕方をしてみると、なんだか不思議と温かい気持ちになってきます。ぼく自身がモノに込める愛着の深さもまた変わってくる。

いつどこで手に入れたのか振り返ったとき、「これはあのとき住んでいた街で、近所にあった夫婦で経営されているシルバーのお店で買ったものだ」なんて思い出す。

「○○ってブランドで買ったものだ」と振り返るよりも、そこには断然深みと特別感があって素敵なものです。

指とリングの形状を考慮して、ぼくに合ったサイズで作ってくださったこともまた、いい思い出になる。

 

後ろはイーグルの羽が繋がったデザインになっているのですが、この部分を店頭に出ているものよりも少し太めに繋げてもらったのもお願いしてのこと。

シルバーアクセサリーはやはり長く使いたいので、丈夫に越したことはありませんよね。

 

ぼくらは洋服を選ぶときの基準をどうしてもブランドタグに任せがちですが、本当に納得のいく買い物というのはその外にあるのかもしれません。

自分なりの判断基準をもってして洋服を選んでみる。それができるようになって初めて、心の底からファッションを楽しめるようになりそうですね。

ブランドも何も関係なく、いいものはいい。これから自分が選ぶ洋服に対して、そう胸を張って言えるような人間になっていきたいです。

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いわた

いわた

洋服の経年変化を愛でるファッションブロガー。自分で着たい服を作ることも。 個人ブログ「いわタワー」も運営しています。

【4月28日(日)】映画「The True Cost」上映会を開催します



2019年4月28日(日)に新宿にて映画「The True Cost」の上映会を開催します。

ファストファッション人気の裏で低賃金、重労働に苦しむ人々がいる事実を写したドキュメンタリー。

洋服が好きな人のみならず、全ての洋服を着る人々に見て欲しい作品なので、上映会を開催することにしました。

ファッションとは何か、なぜ人は服を着るのかを今一度考える機会に必ずなってくれます。